2日目のカレーライス

ことこと煮込んだおいしいやつ。

生きづらい二宮くんは世渡りが上手



毎年4月になると、かつて二宮くんが日本テレビの入社式で新社会人に贈った言葉が話題になります。


「理不尽なこと言われたり納得できないことで怒られたりすると思うけど、そんな先輩たいした人じゃないから。ハイハイって聞き流してれば大丈夫だから」


もちろんそれができたら苦労しないよ!って言われたらそれまでだけど、緊張の初日にこのアドバイスを受け取れた人の心はどれほど救われたことだろうと思います。

難しいけれど、とても大切で、胸に刻んでおきたい言葉。



私は二宮くんの紡ぐ言葉が大好きで、二宮くんが教えてくれる心構えを実践できる大人になりたいと思って生きてきました。

学生から社会人にかけての時間を二宮くんの言葉と一緒に歩んできた私は、それができているかは別として、賢く生きる術をたくさん知っています。今年もまた入社式の一件がバズってるのを見て、他にもまだまだ沢山ある「二宮くんの言葉」の、私を支えてくれた処世術たちを一度まとめておきたくなったので、この記事を書いています。


(以下、自分向けまとめなので自分の過去ツイートからの引用・再編集の文章となります。文字起こしとしての正確性はあまりありません。悪しからず!)





・先輩と同期と後輩と二宮くん


「基本的に先輩にはどう思われてもいいみたいな心意気で行ってるよね。何故かというと、これは俺の偏った意見よ、真似はしないでねってことだけど、なんで俺がそういう風にいくかって言うと…(先輩は)どうせ先に死ぬからです」


「最初は同期に先を越されて悔しいと思うかもしれないけどそれが嬉しさに変わる時期が来る、その時に同期との絆や想いを忘れないでいられるといい人間になれるんじゃないかな」


部活で後輩の方が上手いことに悩んでいると言う高校生に対して

「どうしても埋まらない差があることを認めた上で、自分にしかできないことを考える」

「後輩が気持ちよくやっていける環境をつくるのも先輩の役割かもね」




・人間関係と二宮くん


クラスに苦手な人がいっぱいいますという15歳の女の子からのメールに対して

「嫌いな人がいると負けないぞ!という気持ちになって切磋琢磨するから良い結果を生むこともあるんじゃない?」

「質を保って効率を求めようと思ったら仕事相手は好きな人より嫌いな人の方がやりやすいよ。嫌いな人を相手にした方が私情を挟まずに済むから」


あまり仲良くない相手の態度にイライラしたというメールに対して

「俺はイライラしない。だってそこまで仲良くないんでしょ?例えば、家にあるいつか使うかもしれないけど日常的に使ってないものを俺は捨てるタイプなの。だからそこまで仲良くない人のことならもういいんじゃない?そこに質を求めるか、っていう。俺はむしろ仲良いやつがちゃんとしてなかった方が嫌かなぁ」


友達から私服を馬鹿にされて腹が立ったというメールに対して

「友達の定義から考え直さないと」

「向こうは近い間柄だから言えるとか思ってんだろうけど」


友達がよく身体を触ってくるのに困っているというメールに対して

「俺はもうやられて嫌なことについては全力で怖い空気出すよ。さすがにわかると思うな、空気読めないやつでもってくらい。そもそもこの子の理論から言ったら知り合いは友達なんですかね? 友達に何かされて嫌っていうのはもう俺の中では友達ではないのよ。それはもう知人。知ってる人。知ってる人の中に嫌いな人はいるよ。でも友達に嫌いな人っていない」


話してるところに勝手に割って入ってくる人に怒っているというメールに対して

「おしゃべりAIだと思えば気が楽じゃない?」




・緊張と二宮くん


緊張しない方法は?

「事前に最悪の想定を徹底的にすること」


どうしたら緊張しなくなりますか?

「結論から言って良い?無理だよ。急に左利きで生活してくださいって言われても無理じゃん、癖ついてるから。20年間やってきたものを、急に違う形でなんて無理なんだよ。緊張しちゃう人に、これで緊張しなくなりますなんて無理なの。なんだろうね、自分は緊張しやすいんだってことだけ分かってればそれで十分だと思うけど。その前提のもとで何があっても対応できるように動くから、緊張感をもって臨めるのは良いこと」


仕事で失敗を繰り返してしまうというメールに対して

「なんで失敗を繰り返すのかなんて考えてるうちは一生失敗しますよ。失敗に対して、なぜそれが起きたのか、それによってどういう人に迷惑をかけるのか、私の癖は何だろうか、ってめちゃくちゃ考えるんですよ、リアリティーをもって。波及の仕方を永遠に考えるんです。そうすると緊張しなくなりますよ。予測してるから失敗しても立て直すことができる。緊張するときは?ってよく聞かれるけど、めちゃくちゃネガティブに物事を考えて失敗例を突き詰めてるからあんまり緊張しないんだよな。ポジティブだよ」


仕事でのミスを悔いるメールに対して

「ミスは必ず起きるし、どうせなら若いうちにしておいた方が良い。そのたびに誰かがカバーしてるんだよ、それが組織なんだから」




・アドバイスと二宮くん


筋トレが三日坊主になってしまうというメールに対して

「自分の役作りの場合は演じるというゴールがあるからいいけど、何もないのにやらなきゃいけないのは大変だよ。ゴールが見えないから三日坊主になっちゃうんだよね。たとえば夏に水着を着たい!っていう目標があればさ、その算段で動けるわけじゃん。何も無い中でやっていくのってほんと辛いよねぇ」


お酒デビューを迎える新成人に対して

「合うお酒だけを求めてたらそれがメニューになかったとき困るけど、合わないお酒を知っていれば少なくともそれを避ければいいことはわかるから周りに迷惑をかけずに済むよ」




・異質なものと二宮くん


幽霊はいると思う?

「普通にいるでしょ。当たり前じゃん。今生きてる人より死んできた人間の方が圧倒的に多いんだから、それを生きてる人しか存在しないと思うなんて失礼極まりないよ」


宇宙人について

「〝宇宙人〟なんて言ってるけど向こうからしたら我々地球人も宇宙人だからね」

UFOを呼ぶ企画やるたびに思うけど呼んで終わりじゃなくて来てくれた先に何か用意しておかないと向こうにも失礼じゃない? 来るのだってタダじゃないんだよ燃料費かかるし」


苦手な虫について

「なんで虫っているんだろう」

「虫からしたら人間もなんでいるんだろうって話だけど」

「虫は嫌いだし気持ち悪いけど、向こうも急に人間と出会ったら怖いだろうな




二宮くんの価値観には一貫して強さとしなやかさがあって、自分の持つ常識だけで世界を完結させていなくて、私はそこがとても好きです。

きっと本来の二宮くんは敏感で繊細な心を持つ人物ですが、だからこそ自分のためにスイッチを切るべきところを見つけて意図して動いているのかな、と思います。後天的に得た鈍感さと図太さでもって世渡り上手として名を馳せる人、それが私にとっての二宮くんです。

傷付きたくないから、傷付けてくるような人とは距離を置く。対人関係における二宮くんの価値観はシンプルで一貫していて、そしてとても正しいと思います。やっぱり親から「ストレス溜めるな金貯めろ!」と言われて育ったと言って笑う二宮くんは最高だし、私も座右の銘にしたいくらいです。ストレスよりお金貯めたいもんね、マジで。


そして、自分の外側にいる異質な存在たちの視点に立つことをごく自然に大事にしている二宮くんが好きです。

みんなが当たり前のこととして認識しているものについて「何故そう思われているか?」「そもそも本当にそうなのか?」を考えることが好きで、その思考を言語化することに長けているから結果的に理屈こねくり回すマンになる二宮くんが好きです。

苦手なものがたくさんある二宮くんが、異物に対する怯えの感情の強い二宮くんが、それでも必ず「相手からしても同じ気持ちだろうけど」と言い添えてくれるところが好きです。

自分が傷付きやすいからこそ傷付けることに臆病になる二宮くんの、やわらかい優しさが好きです。


自分のために切り離すべきものは切り離すけれど、排除したものを攻撃しようという思考には至らないところを私は心から尊敬しているし、そうありたいと思います。

その一方で、二宮くんは怒るべきところ、戦うべきところから目を背けない人でもあります。コロナ禍における医療従事者やそのご家族に向けられる差別や偏見の声について「悲しいというか、そんな恥ずかしいことまだやってるのって思う」とはっきり口にしてくれたこと、私は絶対に忘れたくない。

きらきらした夢を紡ぐアイドルという立場は何かを否定するような言葉を言い辛くさせると思ってたけれど、本当に間違っていることに対してはしっかりとした態度で軽蔑の気持ちを表明してくれる二宮くんだからこそ、私は尊敬して止まないし、この人を自担として、この人の感性を自分の人生の規範の一部にしたいと願うのだろうと思います。


自分のファン層が今よりもずっと若かった頃、好きな人がしていることだからという理由で安易に肯定してほしくないと願って絶対的な悪役を演じることを避けていたと語る二宮くんは、己の姿勢に影響を受ける人が世の中に数多いることをわかっている、本当にアイドルらしいアイドルなのだと思います。普通に生きていたら、見ず知らずの誰かの物の見方を左右する存在にはなり得ないからです。そんな二宮くんは、自分の教える価値観の一端が自分を応援する誰かの心を軽くすることもまた、これ以上ないほどに自覚していることでしょう。


決して生まれながらの世渡り上手ではない二宮くんは、自分が獲得してきたうまく生きるためのヒントをいくつも教えてくれるアイドルです。

面白おかしく始まって、気付けば大事な人生訓が説かれているような、決して説教臭くなく展開されるそれらを、これからも丁寧に拾い上げて咀嚼していきたいと思います。



自担が形成してくれた価値観でもって気楽に上手に生きられること、それって果てもなく、オタク冥利に尽きるよ。